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信用残(信用取引残高)の意味と株価への影響

信用残(信用取引残高)とは、信用取引(空買いと空売り)の残高を意味します。大きく三市場(東証・大証・名証)の取引残高を集計したものが週に1回(日々公開銘柄を除く)、日証金残高が毎日公表されます。信用残(信用取引残高)の動向を見ることで、需給の状況を確認することができます。

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信用残(信用取引残高)の意味

信用残(信用取引残高)とは、信用取引でポジションを持っている投資家の現時点での残高を意味しています。信用残は買い(融資)と売り(貸株)の二つであらわされます。

信用取引は毎年貸株(空売り)は将来の買い圧力、融資(空買い)は将来の売り圧力となるため、貸株(空売り)、融資(空買い)の新規建て玉の数や日々の増加などが相場に影響を与えるようになってきます。特に、貸株(空売り)、融資(空買い)の数量が多くなったり、貸株(空売り)の数量が多くなるような場合には、取り組み妙味がでてきたなどと言われ、需給で株価が大きく動くこともあるようです。

こうして、信用の売り残が多い銘柄に買いが集中することで、売り方が我慢することなく、空売りの買戻しをすることで株価がさらに上昇することを「踏み上げ」と呼びます。

 

三市場の取引残高と日証金残高の違い

まず、発表される時期ですが、三市場の合計は毎週火曜日に速報として出されます。対して日証金残高については毎日速報が出されることになります。(ただし、証券取引所が日々公開銘柄に指定している銘柄については、毎日公開されています)
また、三市場の信用取引残高と日証金残高においては、貸株や融資についての数量が異なっています。これは、三市場の信用取引残高には証券会社の自己融資分も含まれているのに対して、日証金残高については証券会社の自己融資分が含まれないためです。


自己融資分とは

自己融資分とは、ある証券会社の顧客投資家が信用取引の買いを行うとき、通常は証券金融会社から資金を借りますが、証券金融会社を介さずに投資家に証券会社自身がお金を貸した場合が挙げられます。この場合、証券金融会社を介していないため、日証金残高の融資としては上がってきません。
また、同一証券会社内で、ある投資家は信用買い3000株(融資)、別の投資家が5000株の空売り(貸株)を行った場合、その証券会社が調達する必要がある株券は5000株-3000株の2000株となります。
この場合、本来であれば「新規貸株:5000 新規融資:3000」となるはずですが、同一証券会社内での取引は合算が可能なので「新規貸株:200 新規融資:0」となります。


三市場取引残高は正確だが遅い日証金残高は早いが正確ではない

つまり、三市場取引残高の場合は、自己融資分が考慮されない(市場で取引された全ての取引をカウントしている)ため、信用取引の数値が正確です。しかし、日々公開銘柄に指定されていない場合は、週に一回しか見ることができません。対して日証金残高の場合は、証券会社の自己融資分が考慮されないため、数値が正確かは定かではありませんが、毎日速報が出て大まかだが数字が分かるというメリットがあります。

 

 

 



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