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自社株買いと株価

自社株買いとは、自らが発行している自社の株式を株式市場から買い戻すことを指します。目的は株主還元や買収対策など様々なですが、基本的には1株利益(EPS)やROEに対してプラスに作用することになるため、株価にはポジティブだととらえられます。

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自社株買いの意味

自社株買いというのは、株主に対する利益還元の一つとしてとらえられています。

株式の発行体である企業自身が、自社の株式を取得することをさします。企業が自社の株を株式市場で買うことになります。下記の点から株価にとってはポジティブ(プラス)とされています。

  1. 大口の買い手としての受け皿
    自社株買いをするということは市場で株を買うということです。つまり、買い付け株数に応じた「買い圧力」が発生することになります。そのため、買い手が増加することで需給がよくなり、株価が上がりやすくなります。

  2. 発行済み株式数の減少によるROEやPERの改善
    自社株買いにより自身が取得した株式は「発行済み株式総数」に含まれません。
    利益水準に変わりがないとすれば、これによってEPS(1株利益)は上昇することになります。結果としてROE(株主資本利益率)PER(株価収益率)も改善することになります。

基本的には上記の2点によって株価にとってはプラスに働きます。

 

なぜ企業は自社株買いを行うのか?

企業が自社株買いを行う理由としては「株主還元」という意味合いと、「買収防衛」「株価へのアナウンスメント」という3つの意味があると考えています。

株主還元であれば配当金として出しても良いわけですが、あえて自社株買いを行うということは後者の「買収防衛や株価へのアナウンスメント効果」を狙っていると考えられます。

また、株主還元という意味でみても、配当金はあまり頻繁に上下させるわけにはいかないという点もあり、一回だけでも済む自社株買いは

企業としてはあまりに株価が下がると、今後資金調達をするときにそれが難しくなったり、株価が安くなることで他の企業からの買収リスクも上昇します。そのような対策の一環として自社株買いを通じて株価上昇を狙っているという面もあるわけです。

 

成長企業と成熟企業による自社株買いの違い

これも大きなポイントです。成熟企業による自社株買いは基本的に、そのまんまの意味で好感されることが多いです。

一方で成長企業の場合は違います。市場はその会社に高い成長を期待しています。成長企業のPERが高いのは、成熟企業よりも利益の成長が大きいからです。
そのような会社が自社株買いを行って、内部留保を外部に放出するというのは、成長に陰りが見えているのではないかと市場が判断してしまうリスクもあります。

 

 

 



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