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増資と株価 増資が与える株価への影響

企業が新たな事業を展開するために資金が必要になったときに、「増資」と呼ばれる手段により資金調達を行うことがあります。増資は企業にとっては株主資本(資本金)が増大することでより経営基盤が強化されるという面がある一方で、発行済株式総数が増加することによるマイナスの影響もあります。

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増資が与える良い影響と悪い影響

増資には株価に対して良い影響と悪い影響があります。ここでは株価に対して与える良い影響と悪い影響についてそれぞれを分解して解説していきます。

ただし、「短期的」に考えるとどうしても発行済み株式総数が増えることで「希薄化」という面が注目されてしまいます。希薄化というのは、増資によって発行済み株式総数が増加することで、1株当たりの利益(EPS)が小さくなってしまうということです。
参考:EPS(1株利益)とは
参考:発行済み株式総数とは

EPSの下落は1株あたりの価値の下落という意味ですので、株価にとってはマイナスの要因です。

そのため、増資が発表されると多くの場合で「株価は下落」することになるでしょう。

 

増資によって株価は上がる?それとも下がる?

結果として増資が株価にとってプラスかマイナスかは蓋を開けてみなければわからないという側面があります。

具体例を挙げて説明しますと、その会社の資本金が1億円で発行済株式総数が100万株とします。その会社の利益予想額が5億円と想定します。この場合、現時点での1株あたりの利益(EPS)は500円(5億円÷100万株)となります。

これでこの会社が1株あたり100円で10万株の増資をしたと仮定しましょう。この場合発行済み株式総数は110万株となります。重要なのは利益の見通しです。この増資により利益の額が5億円が8億円に上方修正されたとしましょう。

この場合の1株あたりの利益は727円(8億円÷110万株)となり、株主価値は増大することになります。このような増資が行われた場合株価にとっては株価上昇につながるでしょう。

そもそも業績が絶好調であり、さらなる飛躍のためには増資等によって資本を積み増しして、さらなる設備投資等に取り組む会社などが評価されやすいです。

 

対して5億円の利益見通しがかわらないという場合はどうでしょうか?1株あたりの利益は454円(5億円÷110万株)となり、もともとの500円より株価は下がってしまいます。つまり、こうした場合は株価に対してマイナスのインパクト(株価下落)を与える可能性が高くなってしまいます。

 

「前向きな増資」「後ろ向きな増資」

よく、増資をするときに「前向きな増資」「後ろ向きな増資」というものが言われます。
前向きな増資というのは、設備投資などの将来の利益のために使うお金を増資によって集めようというものです。こうした前向きな増資は計画の妥当性などがあれば評価されやすいです。

一方の後ろ向きな増資というのは「借金返済のため」「赤字の補填のため」といった将来の利益増加に直結しないタイプの増資となります。こうした増資は単なる「その場しのぎ」のための資金調達であり、一般的には評価されません。

 

増資と融資の違い

まず、「融資」というのは借入(借金)です。一般的には銀行から必要な資金を借りたり、社債(債券)を発行して市場からお金を借ります。
あくまでも「借りたお金」なので、期限までに「返済」する必要があります。
バランスシートでみると「負債」が増加することになります。

一方の増資は、投資家から出資してもらうことを指します。出資された資金は融資と違い返済の必要はありません。
バランスシートにおける「資本」が増加することになります。

企業にとって、株主にとって融資と増資のどちらが良いのかは状況によります。
融資は返済期間があること、また企業の財務状況などによっては利率(金利)が高くなってしまうという特徴があります。

逆に増資は返済義務はありませんが、過剰な増資は1株あたり利益(EPS)を減らし、株価を落とすという問題点があります(株価を落とせば経営陣は当然株主からの批判を受けることになります)。

資金使途の目的・状況に応じて使い分けるという違いもあります。
たとえば、短期的な資金繰りのためには融資が都合がいいでしょう。一方で10年先を見据えた投資をするための資金というのであれば融資よりも増資の方が都合がいい可能性が高いです。

 

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