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株式の注文方法

株式の売買を行うには売買注文を証券会社に対して出す必要があります。この注文方法は一つではなく、いくつもの種類があります。投資家としては最低でも「成行」「指値」の二つの注文方法を理解した上で、その他、様々な特殊注文を活用していく必要があります。

このページ(株式の注文方法)では、証券会社で用意されている株の売買注文の方法とそれぞれの仕組みや特徴、メリット、デメリットなどを説明していきます。確実に理解していきましょう。

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株式の注文方法の原則

株式の注文方法は大きく「成行注文」と「指値注文」に分類されます。

成行注文
成行注文(なりゆきちゅうもん)とは、株式の注文方法の一つ。売買価格を設定しないで銘柄と株数だけを指定して、その時の相場の成り行きにまかせて注文することを指す。売買価格を定めないため売買が成立しやすいという利点があるが、逆に相場が大きく動いている時などは予想外の価格となることもある。

指値注文
指値注文(さしねちゅうもん)とは、株式の売買注文の一つ。売買希望価格、数量、銘柄を指定する注文方法のことを指す。売買価格は、購入の場合は希望価格よりも低い株価であれば注文を執行し、逆に売却の場合は、希望価格よりも高い株価であれば注文を執行する。
指値の価格は最長1ヶ月間期間を指定することができます(東証の場合)

成行注文のメリットとしては、売買銘柄の売買執行が行われやすいため、どうしても買いたい株式や売りたい株式を希望通り売買することができやすいという点が挙げられます。その分、価格が大きく変動している場合などは、予想外の価格で約定(注文が執行)してしまうこともあります。

対して、指値注文の場合自分が売買価格を設定することができるので、自分が売買しても良いと思う金額以外では約定しないという利点があります。ただし、わずかな価格差であっても指値注文の場合、その価格に到達しなければ売買は成立しませんし、後述しますが指値注文は成行注文の後で執行されることになっていますので、約定のしやすさは成行注文が上です。

 

価格優先の原則と時間優先の原則

株式の注文においては「価格優先の原則」と「時間優先の原則」という二つの原則があります。

価格優先の原則とは、売買注文は成行注文が指値注文よりも優先されるという原則のことをさします。次に時間優先の原則は同じ注文であれば早い時間に出された注文が後に出された注文よりも優先されるという原則です。

なお価格優先の原則は時間優先の原則よりも優先されます。

 

その他の株式注文方法

すべての証券会社が対応しているわけではありませんが、成行注文と指値注文以外にも様々な注文方法が存在しています。ここでは、それら特殊な株式の注文方法について紹介していきます。なお、これらの注文方法のことを一般に「特殊注文」と呼びます。
これらの特殊注文は証券会社によって利用できたりできなかったりするのでご注意ください。

これらの特殊注文ができる証券会社については「証券会社を特殊注文で比較」をご覧ください。下記の株の特殊注文が利用できる証券会社をまとめています。

逆指値注文
指値注文(さしねちゅうもん)とは、株式の売買注文の一つ。売買希望価格、数量、銘柄を指定する注文方法のことを指す。売買価格は、購入の場合は希望価格よりも低い株価であれば注文を執行し、逆に売却の場合は、希望価格よりも高い株価であれば注文を執行する。
最近ではほとんどの証券会社で利用可能となっています。

不成注文
不成注文(ふなりちゅうもん)とは、指値注文に対してオプションとしてつけることができる株式の注文方法。ザラ場中(取引時間中)は指値として注文を執行するが、ザラ場中に全部または一部の売買が成立しなかった場合、前引けまたは大引け時点で注文を指値から成行に変更して注文を執行するというもの。不出来引け成行、指成注文とも呼ばれる。

OCO注文
OCO注文とは、株式等の売買注文の一つ。二つの注文を同時に出し、片方が成立したら片方ををキャンセルするという注文方法。保有株を利益確定売り、損切り売りの両方の注文を出しておくことができる。証券会社によって名称が異なる(W指値、ツイン指値、追跡指値など)

IFD注文
IFD注文とは、もしA株を購入する取引が成立したらその購入したA株を売却する注文を出すという注文方法。往復注文、リバース注文、Uターン注文、返済予約注文などとも表記される場合もある。株の売買においては買い注文が成立した際にはその購入した株の売却注文を出すといった使い方ができる。

連続注文
連続注文は事前に2つ以上の注文を入れておき、最初の一つ目の注文が成立したら次の注文を出すというもの。IFD注文との違いは、同じ銘柄である必要はないという点。連続注文の場合、保有するA株が売却できた場合、B株を購入するという株の売買ができる。リレー注文、連続売買などとも呼ばれる。

IOC注文
IOC注文(Immediate or Cancel order)のこと。指定した指値で即時成立する注文のみを約定させて、全部が約定できなかった場合は、余った注文分はキャンセルするという注文方法。瞬間瞬間の価格で売買をしたいデイトレーダーなどにおすすめの注文方法。

IFD+OCO注文
IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法。A株を購入する注文を出し、A株の売買が成立したら、売り注文を出す。この際、2つの売り注文を出すことができ、片方が成立した場合もう片方はキャンセルされる。購入した株の利益確定注文と損切り注文の両方を出すことができる注文方法。

SOR注文
SOR(Smart Order Routing)注文。複数の市場から最も注文者にとってよい価格を提供している市場を選択して売買注文を出すというもの。SBI証券では、PTS市場での取引も可能となっており、たとえば東証とPTSとで有利な気配がでている市場に注文が出される。

 

出された株の注文はどうやって処理されるの?

このような形で出された売買注文は相場が始まる前かそれとも始まっているか(ザラ場中)かで大きく二つの処理に分類されます。相場が始まる前なら「板寄せ」、相場が始まっている時は「ザラ場寄せ」という方法で売買が行われる形となります。

次のページ「株価の決まり方(板寄せとザラ場寄せ)」では、実際に出された株式の売買注文がどのように処理されるのかということを説明していきます。

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