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信用取引の需給状況と投資戦略

信用取引は、基本的にお金や株券を証券会社から「借りて」取引をしています。借りている以上はいずれ返済する必要があります。制度信用取引では、信用取引の決済期限は6カ月ですので、多くは反対売買という形で注文がだされます。
たとえば、信用買いは将来の返済売りの売り需要ですし、空売りは逆に将来の買い需要となります。これらの数字は「信用残」という形で見ることができます。

信用取引の需給状況は、将来の買い圧力、売り圧力となるため相場動向を知る上で、または短期的な踏み上げ、投げ相場などにも関係してきます。信用取引の需給状況と投資戦略では、こうした信用取引の需給動向を活用した投資戦略について考えていきます。

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貸借倍率(信用倍率)、回転日数、信用残の意味

信用取引ができる銘柄は毎週1回、証券取引所において信用取引の状況が報告されます。報告される項目は以下の通りです。ただし、日々公開銘柄に指定されている銘柄の場合は、毎日公開されます。

また、日証金(日本証券金融:証券金融会社)でも同様に信用取引の状況が公開されています。こちらは毎日公表されます。厳密には東証における信用取引残高と日証金残高には大きな差異があるのですが、東証発表のものが確報、日証金発表のものが速報といったようにとらえておくとよいかと思います。

そして、公開される信用取引の取引状況に関する情報は下記のものが報告されます。

・新規の信用買い総数
・新規の信用売り総数
・返済された信用買い総数
・返済された信用売り総数
・信用買いの残高
・信用売りの残高
・貸借倍率(信用倍率)
・回転日数

 
貸株
融資
差引
新規 当該期間に入った空売りの総数 当該期間に入った空買いの総数 貸株-融資
返済 当該期間に返済された空売りの総数 当該期間に返済された空買いの総数  
空売りの残高 空買いの残高 空売り-空買いの量
逆日歩 逆日歩」の有無と金額
回転日数 回転日数」新規に売り建て・買い建てをした投資家が平均して何日で決済しているかを示す。
貸借倍率 空買い総数÷空売り総数(貸借倍率

では、上記をみて、一体なにが分かるのでしょうか?大きくは「信用残高の変化による需給の状況」「回転日数と株価推移から見た買い方・売り方の状況」が挙げられます。

 

信用残高の変化による需給の状況

制度信用取引の場合、新規に空買い・空売りのポジションを建てた後は、最大でも6ヶ月以内にそのポジションを解消(反対売買)する必要があります。つまり、信用売りをしているということは、将来の買い圧力に、信用買いをしているということは将来の売り圧力につながります。

つまり、信用売りが多く集まっているということは、将来の買い圧力につながるわけで、株価が下落した場合でも、信用売りをしている投資家が買い戻すことにより株価の下支えとなりやすく、株価が上がった場合は、信用売りをしている投資家が投げることで更なる買いが入ることで、株価が上昇しやすくなります。なお、信用売りをしている投資家が株価上昇により損切ることを「踏む」といい、こうした減少を踏み上げによる一段高などとも呼ばれます。
また、逆に信用売りが多く入っている場合はこれと反対のことが起こりやすいわけです。

 

貸借倍率と信用取引

貸借倍率というのは、「信用買い残高」÷「信用売り残高」で計算されます。100万株の信用買いに対して20万株の信用売りが出ている場合の貸借倍率は5倍となります。貸借倍率は信用買いの増減と信用売り(空売り)の増減を知ることにより短期的な相場動向を知ることができます。
一般には、貸借倍率が1倍以下となっている場合は、空売りが多く入っていると判断されます。ただし、単純な倍率だけでなく、空売りが入っている数量などもしっかりとチェックします。一部の仕手株などでは、空売りが多く入っている銘柄を意図的に買い上げることで、空売りをしている投資家を損切らせて、株価を吊り上げようとすることもあります。
>>貸借倍率と信用取引

 

回転日数と信用取引

回転日数というのは、信用取引を行っている方が、返済するまでの日数のことをさします。この返済までの期間も信用残高と同じように公開されています。回転日数が短いほど売買がより活発に行われていると見ることができます。この回転日数は売買の活発さ以外にも、相場での買い手・売り手の状況などを知る上でも役立ちます。
>>回転日数と信用取引

 

信用評価損益率

信用評価損益率というのは、信用取引における買いのポジションが抱えている含み損益を割合にしたものです。「買い手の評価損益÷買い建て額」で計算します。0%付近が相場の天井、-10%、-20%付近が相場の底といわれ、株式相場の天井や底を分析する上で活用されます。
>>信用評価損益得率と信用取引

 

信用取引におすすめの証券会社

信用取引を始めるにあたっておすすめの証券会社を紹介します。詳しくは「信用取引で証券会社比較」も参考にして下さい。

SBIネオトレード証券

SBIネオトレード証券は信用取引において高いスペックを持つネット証券です。信用取引売買手数料はなんと84円(一律)、さらに三百万円以上の取引なら手数料も無料です。
信用金利も安いので信用取引には最適なネット証券です。さらに口座開設から2カ月は現物株取引を含むすべての取引手数料が無料です。
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GMOクリック証券

いわゆる大手ネット証券といわれる証券会社の中でも手数料面での強みが光っている証券会社です。現物はもちろん、信用取引の手数料の安いです。コスト重視の方にお勧めです。
また、取引ツールの使い勝手は高く評価されています。
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SBI証券

ネット証券最大手。SBIネオトレード証券、GMOクリック証券などと比較すると手数料は多少高いですが総合ネット証券としての品ぞろえや投資情報などには強みがあります。
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