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証券口座の不正アクセス・不正取引に気づいたときの対応

身に覚えのないログイン・売買・出金を見つけたときに、証券会社への停止依頼、安全な端末での認証変更、証拠保存、メール・連携口座確認、警察相談、補償確認を進める順番です。

最優先は証券会社の公式窓口への連絡

身に覚えのないログイン、注文、約定、出金、登録情報変更に気づいたら、自分で反対売買する前に証券会社へ連絡します。受信メールや検索広告のリンクは使わず、公式アプリ、事前登録したブックマーク、取引報告書記載の窓口から、口座・取引・出金の停止と調査を依頼してください。

不正取引を疑うサイン

  • 自分が操作していないログイン・認証・端末登録の通知がある
  • 保有株が売却され、見覚えのない国内外の銘柄が買われている
  • 注文、出金、出金先口座、電話番号、メールアドレスが変更されている
  • 証券口座と連携した銀行から入金され、買付に使われている
  • 公式サイトへ入れない、パスワード再設定メールが勝手に届く

金額が小さい、注文が未約定、出金されていない場合でも連絡します。攻撃者が口座を試している途中の可能性があり、放置してよい根拠にはなりません。

最初の30分で行うこと

  1. 証券会社へ停止を依頼:不正アクセスの疑い、発見時刻、見覚えのない操作を伝える
  2. 自己判断で売買しない:注文取消・反対売買・出金は証券会社の指示を確認する
  3. 証拠を保存:注文、約定、出金、通知、URL、メールヘッダー、連絡記録を残す
  4. 安全な端末を使う:入力した端末の感染が疑われる場合、別の信頼できる端末から認証情報を変更する
  5. 登録メールを守る:メールのパスワード、復旧先、転送ルール、ログイン履歴を確認する
  6. 関連口座を確認:連携銀行、クレジットカード、API、登録端末、出金先変更を確認する

証券会社への連絡がつかない場合も、受付フォームや緊急窓口へ記録を残し、時刻と試した連絡方法を保存します。口座画面へ何度もログインすると証拠や状態が変わることがあるため、必要な確認にとどめます。

安全な端末で認証情報を変更する

対象確認・変更する内容
証券口座ログイン、取引、出金の認証。パスキー、登録端末、不明なセッション
メールパスワード、復旧メール・電話、転送・振り分け、アプリパスワード
銀行・カード連携入金、出金先、身に覚えのない利用、通知設定
端末OS・ブラウザ更新、不審アプリ・拡張機能、セキュリティ検査
携帯回線SIM再発行・転送・契約変更の通知、通信事業者アカウント
他サービス使い回したパスワードをすべて固有のものへ変更

フィッシングに入力した端末や、不審な拡張機能・アプリがある端末は、認証変更に使わないでください。ネットワークから切り離した上で、端末メーカー、OS提供元、セキュリティ事業者等の正規手順で確認します。初期化やアプリ削除を急ぐ前に、証券会社・警察から保存を求められる情報がないか確認します。

削除せず保存する情報

情報具体例
発見と操作の時刻最後に正常利用した日時、発見日時、連絡日時
不正取引銘柄、数量、注文・約定価格、注文番号、出金額・出金先
通知メール、SMS、アプリ通知、電子交付書面
誘導経路メール・SMS本文、送信元、URL、検索広告、偽アプリ
アクセス環境端末、OS、ブラウザ、回線、公式サイトへのアクセス方法
対応記録証券会社・銀行・警察の窓口、担当、受付番号、案内内容

スクリーンショットだけでなく、取引履歴や電子書面をPDF等で保存します。不審メールのリンクや添付ファイルは再度開かず、元のメッセージを残します。SNSへ口座番号、注文番号、担当者名を公開しないでください。

証券会社の次に相談する窓口

証券会社の案内に従い、最寄りの警察署、警察相談専用電話「#9110」、警察庁のサイバー事案オンライン窓口へ相談します。送金を伴う投資詐欺であれば、振込先金融機関にも直ちに連絡します。金融庁の金融サービス利用者相談室は相談・論点整理の窓口ですが、個別取引のあっせんや補償判断を行う証券会社の窓口とは役割が異なります。

証券会社との解決に争いがある場合は、証券・金融商品あっせん相談センター等の案内を確認します。どの窓口でも、受付番号、提出資料、回答期限を記録してください。

補償は自動・一律ではない

日本証券業協会と証券会社は、不正アクセス・不正取引被害への一定の補償方針を示していますが、全額・一律の補償を保証するものではありません。被害状況、証券会社の対策、利用者の認証情報管理、申告の速さなどを踏まえて個別に判断されます。

被害後に自分で反対売買すると、損益や取引状態が変わり、調査に影響する可能性があります。証券会社へ連絡し、注文取消、反対売買、口座制限、電子書面・税務上の処理をどう行うか確認します。確定申告に関係する場合は、訂正後の年間取引報告書等が発行されるかを証券会社へ確認してください。

復旧後に再発を防ぐ

  1. パスキー等のフィッシング耐性がある多要素認証を登録する
  2. 公式アプリと公式URLのブックマークだけからログインする
  3. ログイン、約定、出金、登録情報変更の通知をすべて有効にする
  4. 使わないAPI、アプリ、端末、銀行連携を解除する
  5. メール・SMSのリンクから本人確認や補償申請を行わない
  6. 月次報告書と保有残高を定期的に照合する

被害後に「補償手続き」「本人確認」を装う二次フィッシングが届くことがあります。復旧作業や補償書類も、証券会社の公式画面・公式窓口から始めてください。

よくある質問

身に覚えのない取引は自分で反対売買してよいですか?

先に証券会社へ連絡してください。自己判断の売買は被害状況と損益を変え、調査や補償判断に影響する可能性があります。

証券会社へ連絡できない時間帯はどうしますか?

緊急窓口、問い合わせフォーム、口座ロック等の公式手段を確認し、連絡を試みた時刻と方法を保存します。警察の相談窓口にも連絡できます。

パスワード変更は被害に使われた端末で行ってよいですか?

マルウェアや不審な拡張機能が疑われる場合は避け、別の信頼できる端末を使います。端末の確認・初期化は証拠保存の要否を確認してから行います。

多要素認証を使っていれば絶対安全ですか?

絶対ではありません。リアルタイムフィッシングに強いパスキー等を優先し、公式URL、通知、端末・メール管理と組み合わせます。

最終確認日: 2026年7月13日。制度、税制、取引ルール、サービス内容は変更されることがあります。実際の判断前にリンク先の一次情報を確認してください。