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株式取引の種類

株式取引は原則として取引所を通じた取引所取引と呼ばれる株式取引が大勢を占めていますが、ここでは、取引所取引を含む株取引の種類についてそれぞれの特徴を踏まえてわかりやすく解説していきます。

また、近年では、証券取引所外における株取引も活発化しています。PTS(私設取引システム)などがたその代表的なものです。ここでは、これら市場外取引を含めた株式取引の種類をまとめていきます。

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取引所取引(証券取引所における売買)

取引所取引(とりひきじょとりひき)とは、証券取引所を通じて行われる取引の総称です。投資家が出す売買注文を証券会社が委託され、証券取引所に注文として出します。様々な証券会社が委託を受けて出された売買注文は証券取引所で集中的に売買されます。

 

ザラ場取引

証券取引所の取引時間に行う証券取引のことを指します。通常取引、立会取引とも呼ばれます。東京証券取引所の場合午前9時〜午後11時30分までを前場(ぜんば)午後12時30分〜午後3時までを後場(ごば)と呼び、その時間帯に行われる取引のことを指します。

普通に株取引という場合はこのザラ場取引のことを指します。ちなみに、ザラ場取引の始まりを「板寄せ」と呼びます。ここでの価格決定方法(株価の決定方法)については「株価の決まり方(ザラ場寄せと板寄せ」で詳しくまとめています。株価の決まり方の基本となるのでぜひ押さえておきましょう。

 

立会外取引

立会外取引(たちあいがいとりひき)とは、時間外取引とも呼ばれ東京証券取引所ではToSTNeTという電子取引システムを用いて一定の時間(証券取引所の売買時間外)に行える株式の売買です。
同時に複数の銘柄の買い付けなどを行うバスケット注文や機関投資家による大口注文などに利用されます。また、近年では、ToSTNeT-2による個人投資家の売買も可能となっています。

ただし、基本は大口向け取引となる上、基本的にネット取引経由では不可能です。

 

立会外分売

立会外分売(たいあいがいぶんばい)は、取引時間外において取引所に届け出を行った上で行う株の売却方法です。大量の売り注文を多数の投資家に分売することを目的として行われます。引け後(当日の取引終了後)に分売条件を発表して、売買を成立させる取引で、買い付けを希望する場合は証券会社に申し込みを行います。

立会外分売では、買い付け時に手数料がかからず、市場価格より数%程度ディスカウントされた価格で買えるというメリットがあります。

 

取引所外取引

取引所外取引(とりひきじょがいとりひき)とは、証券取引所を通じないで取引される株式売買のしくみです。1998年より前までは禁止(取引所集中義務)されていましたが、金融ビッグバンによる規制緩和により取引が可能となりました。

私設取引システム(PTS) / 夜間取引

近年では、いくつかの証券会社が提供しているサービスで、私設取引システム(PTS)などをもちいて行われる証券取引所外で行われる取引です。取引所が開かれていない夜間などに行われることが多く、夜間取引という名称で呼ばれている場合もあります。最近では、夜間も株取引できることや、大口に対する規制緩和などによって取引量も増えています。

個人向けでもSBIジャパンネクスト証券が提供している「PTS取引」は売買高も増えています。PTS取引については「証券会社のPTS取引(夜間取引)比較」もご参照ください。

 

相対取引

相対取引(あいたいとりひき)とは、株式を保有する者とその株式をほしいと思っている者がそれぞれ、証券会社等が仲介に入らずに行われる取引の事を指します。なお、取引の相手方が個人・法人のどちらであっても相対取引と呼ばれます。

ただし、個人間での株式のやり取りはトラブルになりやすい上、それをするメリットもないので基本的に行う必要はないでしょう。さらに上場企業の株式は「電子化」されているためやり取りは困難です。(上場企業の券面に価値はありません。それをやり取りすることによる取引は詐欺の可能性が高いのでご注意ください)。詳しくは「株券の電子化」の項目も御覧ください。

未上場の株の取引についても詐欺事例が多数あるようなので、慎重に取引してください。

 

さて、ここまでで株式市場(マーケット)に関する記事はおしまいです。次は株式売買を仲介する役割を担っている「証券会社」について、その役割や各種手続きなどについてまとめていきます。

>>証券会社の役割