出来高・売買代金の意味と株価への影響
株式相場の活況度合いを知ることができるのがこの「出来高」と「売買代金」です。出来高は約定した株数を、売買代金は約定した株数とその約定時の株価をかけたものです。出来高や売買代金の大きさは相場のエネルギーの大きさともいえます。
出来高や売買高の大きさと相場
出来高や売買代金の大きさは相場のパワー・エネルギーの大きさを示しています。商いを伴うということはその会社の株を買いたいという人と売りたいという人が多いということを指しています。
多くの場合は、出来高がおおくなると株価に対してはポジティブに動くことが多いようです。一方で出来高が多かった銘柄の出来高が減ってくるというのは、相場への参加者の減少を意味することになり、相場に対してはネガティブとなる傾向があります。
また、出来高(売買高)の大きさは、相場におけるチャート分析などとも関係が大きいです。
出来高が少ないときのチャートよりも、出来高が大きいときのチャートの方がいわゆる「騙し」が少ないようにみえます。
このほかにも、出来高を伴った株価上昇の方が出来高を伴わない株価上昇よりもより上昇に信頼性があります。このように、出来高は『単独』でみるよりも、他の相場指標や株価と一緒に見ていくのが正しい分析になるかと思います。
上値抵抗線などが特に強い場合、出来高が少ない状況ではなかなかこれをブレイク(突破)するのは難しく、そういった場合は出来高・売買高不足が指摘されることが多いです。
個別銘柄の出来高・売買代金
個別銘柄の出来高や売買代金などは証券会社などのホームページなどから出来高上位銘柄、売買代金上位銘柄などをランキング形式でほぼリアルタイムに確認することができるようになっています。
東証一部の売買代金が○○円
よく、投資関連のニュースなどで本日の売買代金が○○円を超える大商いで相場は急伸、とか逆に、東証一部売買代金が○円と低調で相場も低迷といったような文言を見ることがあるかと思います。投資ニュースなどで使われる売買代金は東証一部市場における売買代金の総額を指すのが一般的です。
こちらも売買代金が大きいほど、基本的にはポジティブに判断されます。
また、業種では証券などは株の売買高=手数料収入の増加が見込まれるため、そういった業種については出来高・売買代金が伸びることがそのものが業績期待となって買われるケースもあります。