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高額逆日歩の例と発生理由
信用取引で発生する逆日歩についてですが、ここでは、過去に実際にあった高額逆日歩の事例となぜそんなに高額の逆日歩が発生したのかの理由を説明していきます。
高額な逆日歩が発生する理由
逆日歩が発生するメカニズムについては「逆日歩」の項目で説明しているとおり、証券金融会社が空売り用の株式を調達することができないことが理由です。
証券金融会社は、投資家が行う、信用売り(空売り)用の株式を不足する場合は、機関投資家などから調達することになりますが、この時の調達は入札方式で行われます。しかし、株不足が深刻化すると、少ない品貸料で応募してくれる機関投資家が減り、場合によっては品貸料が極めて高額となってしまうことがあります。いわゆる10倍適用などがこれにあたります。
通常では、中々発生することはありませんが、極めて多くの売り(信用売り)がでたり、株主優待のタダ取りなどをきっかけとして、大幅な売り長となり、高額な逆日歩が発生することがあります。
高額な逆日歩が発生した事例と理由
以下では、高額な逆日歩が実際に発生した事例となぜそんな高額な逆日歩が発生したのかの分析を行います。高額逆日歩のケースでは「つなぎ売りを活用した株主優待のタダ取り」が多く見られます。この手法自体を私は否定しませんが、逆日歩には注意しましょう。
以下は、逆日歩が投資額の数十%以上になるような極めて高額な事例を掲載しています。以下には掲載していませんが、10倍適用によりかなりの金額の逆日歩が発生するケースは時々起こります。信用取引のリスク(特に、空売りの)としてしっかりと肝に銘じておきましょう。
プライムの高額逆日歩
銘柄コード(市場):2684(JQ)
発生日:2006年12月25日
当日株価(終値):40,200円
逆日歩の額:21,000円(投資額の約52%もの逆日歩)
発生の原因
プライム(JQ:2684)は当時、換金価値の高い株主優待を提供しており、個人投資家に人気がある銘柄でした。そのため、権利付き最終日となる12月25日に多くの投資家が「現物株の買い」「信用売り」の両建てによる株主優待のタダ取りを目的とした投資行動をとったため、非常に極端な売り長となり、高額逆日歩が発生しました。
当時の発行済株式総数が少なかったこと(およそ4.7万株)。また、年始をはさんだことで逆日歩の適用期間が7日間となり、3,000円×7日=2.1万円と高額になったことも原因といえます。
つまり、1株信用買い(空売り)していたら、逆日歩だけで40200円の投資に対して21000円もの利益(損失)がでた計算になります。
中央コーポレーションの高額逆日歩
銘柄コード(市場):3207(東証2部) 09年5月25日に上場廃止
発生日:2008年8月19日
当日株価(終値):86円
逆日歩の額:45円(投資額の約52%もの逆日歩)
発生の原因
中央コーポレーション(東証2部:3207)と同様の事業をおこなっていた、アーバンコーポレーションが民事再生法の適用を申請しており、業種が同じ同社に対しても空売りが殺到したことが原因。逆日歩10倍適用となり、1日15円の3日で45円もの逆日歩が発生することになりました。
つまり、1000株信用買い(空売り)していたら、逆日歩だけで86000円の投資に対して45000円もの利益(損失)がでた計算になります。
ダイナシティの高額逆日歩
銘柄コード(市場):8901(JQ) 08年12月1日に上場廃止
発生日:2008年11月5日
当日株価(終値):49円
逆日歩の額:1000円(投資額の約2040%もの逆日歩)
発生の原因
ダイナシティの逆日歩は歴史に残る逆日歩といえるでしょう。
逆日歩発生日の終値が49円であるのに対して、逆日歩の額が1,000円と投資額の20倍以上という金額です。
もっとも、この逆日歩の発生は倒産が発表された後の寄り付き価格が49円というだけで、この当時はすでに信用取引が不可となっていたため、信用取引の売却可能株価は最低400円ちょっとということなります。それでも200%以上の高額逆日歩です。
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