株式投資で損をしたら確定申告をしよう「損失繰越」
株式投資の売買・配当金等の受け取りによる収支が1年を通じて「マイナス」だった場合、そのマイナス分を最大3年間翌年以降に繰り越すことが可能です。ただし、損失の繰り越しを行うためには「確定申告」が必要です。
株の損失繰越とは何か?
株式の売買で大きな損失を出してしまい、その年の配当金などを損益通算してもマイナスだった場合、その年の税金はかかりません。
確定申告をする必要はないですし、特定口座(源泉徴収)の場合も同様に手続きは要りません。
ただし、その損失分は消滅してしまいます。
この時に、確定申告をしておけばその年に損をした分の金額を翌年に繰り越すことができます。
例をあげます。今年は株の損失が多く40万円の損をしてしまいました。
しかし、翌年は相場が堅調でトータルで100万円の利益が出ました。
(1)確定申告をしなかった場合の税金
今年:0円
来年:100万円×20%=20万円
合計:20万円の税金
(2)確定申告をして損失を40万円繰り越した場合
今年:0円
来年(100万円-40万円)×20%=12万円
合計:12万円の税金
というようになります。このように確定申告によって損失を繰り越すことで翌年以降に利益が出た場合の税金を少なくすることができるのです。
確定申告を忘れてしまった;;という場合!
ちなみに、うっかりと確定申告をせずに損失繰り越しをしなかったという場合でも、その他の形で確定申告をしていなければ、「期限後申告」という形で確定申告をすることができます。
ちなみん、期限後申告には「無申告加算税」「延滞税」などが加算されますが、マイナス利益の申告の場合は、そもそも収めるべき税額がゼロなのでペナルティはありません。
損失の繰り越し手続き(確定申告)を忘れていたという方は期限後申告をおすすめします。