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増担保規制

増担保規制(ましたんぽきせい)とは、証券取引所が行う措置の一つで、信用取引による担保を通常よりも引き上げる措置のことを言います。委託証拠金率の引き上げや現金委託証拠金率の設定などの措置がとられます。なお、規制前に建てられた建て玉分については、増担保規制の対象外となります。増担(ましたん)とも呼ばれることがあります。

また、証券取引所が実施する措置以外にも「証券会社が独自」に増担保規制を実施するケースもあります。この場合、A証券では増担だけどB証券では普通に信用取引ができます。

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増担保規制の概要

増担保規制において多いのは以下の規制です。()は一般的な規制内容

・委託証拠金率の上昇(50%〜70%)
・委託証拠金のうち一定以上が現金であること(20%〜40%)

通常の、委託証拠金率は30%となっています。つまり、100万円の担保において333万円(100÷0.3)まで、信用取引での売買が可能になります。しかし、増担保規制により委託証拠金率が50%となると、100万円の担保で200万円までの取引しかすることができなくなってしまいます。

また、委託証拠金に代用有価証券(現物株など)を利用する場合も20%相当は現金で預託しておく必要があるなど、信用取引参加者の担保負担が大きくなります。ちなみに、この場合、50%の証拠金のうち20%が現金である必要があるという意味になります。

つまり、200万円の投資をする場合は、40万円以上を現金で証拠金にする必要があるわけです。(残りの60万円分は代用有価証券でも可)

なお、増担保規制が行われる前に建てている玉(建て玉)については、規制対象外となります。規制が行われた時点以後の取引にのみ影響します。

 

増担保規制が行われることによる株価・相場への影響

増担保規制が行われることで、売買高・出来高が減少します。

規制がかかる銘柄は信用取引での売買高が多い場合に行われますので、以後の取引量の減少が想定されます。相場・株価が上に行くのか、下に行くのかは個々のケースにより異なりますので、一般には言えませんが、取引量が減少することはほぼ確実です。
(参考:売買高・出来高と株価

特に、資金の拘束を嫌がるデイトレーダーの参入は控えられるようになるでしょう。
また、増担保規制が出された場合で、さらに相場が過熱したり、売り長が拡大したりする場合には、売り禁(貸借取引の申込停止措置)などの別の規制措置がとられることもあります。

 

増担保規制が行われた銘柄の値動き

増担保規制が行われた銘柄のうち、規制後の10日後の株価を調査しました。今後も随時増やしていきます。規制開始日は、規制が発表された日です。規制自体は翌営業日から行われます。

ガンホー(3765)(12年11月20日 増担保規制開始) ジャスダック
当日終値605,000円 10営業日後終値509,500円  18.74%下落

明電舎(6508)(09年7月24日 増担保規制開始) 東証1部:225銘柄
当日終値:581円 8営業日後終値※:529円 8.9%下落
※8日後に増担保規制解除のため。

ダヴィンチ・ホールディングス(4341)(09年7月9日増担保規制開始) ヘラクレス
当日終値:12300円 10営業日後終値:10800円 12.19%下落

アプラス(8589)(09年6月29日増担保規制開始) ヘラクレス
当日終値:128円 10営業日後終値:102円 20.31%下落

トウペ(4614)(09年6月18日増担保規制開始) 東証1部
当日終値:144円 10営業日後終値:118円 18.05%下落

インプレスホールディングス(9479)(09年6月1日増担保規制開始) 東証1部
当日終値:230円 10営業日後終値:225円 2.17%下落

コネクトテクノロジーズ(3736)(09年4月30日増担保規制開始) 東証マザーズ
当日終値:43600円 10営業日後終値:43800円 0.4%上昇

ダイワボウ(3107)(08年12月24日増担保規制開始) 東証1部
当日終値:453円 10営業日後終値:375円 17.21%下落

上記情報の正確性につとめておりますが、完全性は保証いたしません。また、上記の株価変動は増担保規制以外の要因がある場合もあります。参照資料としてご覧ください。

過去のケースをみると短期的には増担保規制が株価に対してマイナスに働くことが多いようですね

 

増担保規制などの信用規制時に素早く取引するには?

増担保規制はザラ場中ではなく、取引終了後などに発表されることが多いです。
そうしたときが取引のチャンスだったりします。
通常の場は動いていなくてもPTS市場ではその銘柄が取引できることがあります。現在、個人投資家向けには「SBI証券」でPTS取引が時間外でも取引をすることができます。
SBI証券に口座を持っていれば、こうした時でも取引ができる場合があります。

上手に活用しましょう。>>SBI証券の公式ホームページはこちら

 

その他信用規制のまとめ

このページでは「増担保規制」についてまとめていますが、信用取引規制にはこのほか下記のようなものもあります。

信用規制のまとめ
 |-信用取引の日々公表
 |-増担保規制
 |-貸株注意喚起
 |-売り禁(貸借取引の申込停止措置)

 

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